夫と二人で小旅行に行きました。行き先は和歌山県と大阪府です。飛行機で神戸空港に着いたあと、そこからレンタカーを借りて移動しました。ちょうど本格的な秋に入る前の、まだ暖かさの残る時期でした。先週はホリデー日帰り旅行にバスで参加して川越の古い街並みや神社巡りを楽しんできました。子育ても落ち着いて夫婦だけの宿泊旅行は初めてですが、今回の目的は真言宗の聖地である高野山をめぐることと、そして何と言っても大阪グルメです。
まずは高野山を訪れました。山の木々はまだほとんど紅葉が始まっていませんでした。紅葉シーズンになると、山の一本道が渋滞して進むのが大変だそうで、私たちが行ったのは隙間の時期の、ちょうど良いときだったかもしれません。旅行前に下調べをしながら、強く憧れるようになった高野山。見所がたくさんあるので、体力温存しながら効率よく見て回りました。ついつい欲張ってどこもかしこも見ないと!と欲張らず、事前に行き方などもリサーチしました。
そしてもう一つ楽しみにしていたのが、食事です。高野山といえば、やはり精進料理。お肉を使わない料理、くらいの知識しかなく、もしかしたら物足りないのかなと思っていました。しかし実際に食べてみると、そのイメージを完全に覆されました。むしろ普通の食事より贅沢な気すらしました。
やさしく上品なお出汁が効いた味つけ、体がよろこぶ山の幸等々、お腹いっぱいになるまで楽しむことができました。お値段は張りますが、立派な松茸や食後のメロンまで、豊かな食材を堪能でき、大満足でした。目にも鮮やかで、必ずまたここを訪れて、精進料理を頂こうと心に誓ったほどでした。
高野山を見るうえで、もっとも行きたかった場所は、奥之院というところでした。弘法大師様が永遠の瞑想を続けられているとされる場所です。御廟橋という橋から先は、撮影が許されていないので、ぜひ自分の目で見てみたいと思っていたのです。御廟橋までは少し距離があるので、20分ほど歩くことになります。そこには、たくさんのお墓があります。個人のものから大企業のものに至るまで、実にたくさんあるのですが、私が一番興味深かったのは、歴史上の人物たちのお墓です。
あまり歴史には詳しくないのですが、それでも教科書で何度も見たことのある名前を見つけたときには、とても興奮しました。徳川家、武田信玄、伊達政宗、明智光秀などなど。朝の澄んだ空気の中で、静かに苔におおわれた石塔を見ていると、自分が今どの時代にいるのか分からなくなってしまいそうでした。御廟橋の先も神聖な空気に満ちていました。お参りをするときは日頃の感謝を伝え、厄払いをしていただきました。
和歌山県での高野山観光を終えると、大阪府に移動しました。夫がレンタカーを運転しての移動でした。私たちは普段関東で生活しているのですが、初めて関西を訪れて一番驚いたのが、車の運転に関してでした。まず、車線の数がとても多いこと。そこをたくさんの車が頻繁に車線変更するので、目が回りそうなほどの情報量でした。さらに方向指示器(ウインカー)を出すタイミングが遅い、あるいは出さない車も意外と多くて…。私は助手席に座っていたのですが、正直とても生きた心地がしませんでした。
なんとか夫の運転のおかげで無事に旅程を終えたのですが、地域によって交通マナーにも違いがあるのだと痛感しました。大阪はとてもいいところですし、グルメも最高でした。でも次に訪れるときは、車ではなく公共交通機関を使っての移動でもいいかもしれません。せっかくの楽しい旅行も、万が一交通事故に遭ってしまったら台無しになってしまいます。慣れない土地では、無理をしないことも大切な心がけだと思いました。